僕らの芋焼酎2023

1本の芋焼酎が、愛飲家の元に届くまで、関わる人は数知れず。原料となる芋、麹となる米、それぞれの生産者がいて、それらから焼酎を造る蔵人がいる。トラックで運ばれた焼酎は、酒屋さんに並び、ようやくお客様の元へ渡る。そう僕たちは、その最後を担う「酒屋」の店長だ。芋焼酎の本場「鹿児島」で、芋農家、焼酎蔵、それぞれの工程に参加し、僕たちだけの焼酎を造ってきました!

農家の方に教えを乞い、堀り上げたのは「みちしずく」と呼ばれるサツマイモ。病気の蔓延する業界を救うと期待される新品種だ。元々は「黄金千貫」を全体の9割程作付けしていたが、病気の被害が大きく「みちしずく」の栽培に挑戦。被害の出た土壌でも、力強く育つ「みちしずく」はデンプンも豊富で焼酎造りに最適な品種と農家は言う。

焼酎蔵へ移動し、掘った芋を洗い選別していく。一つ一つ目で見てヘタを落とす作業は、熟練の技に見惚れてしまう程先輩方の手際は素晴らしい。ピカピカに綺麗になった芋は白金酒造の拘り「磨き芋仕込み」と呼ばれ、雑味や苦みの無い透き通った味わいの焼酎に仕上がるのだそう。

原料処理を終えるとようやく仕込みの工程へ。芋焼酎と言えど、まずはお米で麹を造ることから始まる。約1.5トンの米で麹を造る作業は見た目以上の重労働。麹菌を付けた米を三角棚へ広げ、約一日間、温度・湿度を徹底管理され醗酵していく。できた米麹は翌日、水と酵母と共に一次仕込みのタンクへ投入される。

一次醪は手で櫂をいれ均一に。その後主原料となるサツマイモを投入、その量はなんとお米の5倍、7.5トン!その為二次醪は手作業での櫂入れは難しく、エアーの力を借りて撹拌、至る所に手作業と機械化の共存が垣間見える製造工程だ。ここから約2週間醗酵を続けた醪を蒸溜し、ようやく焼酎としての産声を上げる、原酒の完成だ。

今回、新品種「みちしずく」を、白と黒、二種類の麹で仕込んだ。2つの原酒を飲み比べ、店長6名により忌憚ない議論が繰り広げられた後、最後は「みちしずく」の個性と、出来立ての新酒の味わいを最大限表現できている「黒麹」仕込みでの商品化に。出来立ての荒さと、香り豊かな「みちしずく」の香味は、一同納得の仕上がりだ。

僕らの芋焼酎

商品番号125255/ 1.8L
2,300円(税込2,530円)

焼酎業界期待の新品種「みちしずく」のみを原料芋に、黒麹で仕込んだ芋焼酎。蒸留後一ケ月を待たず瓶詰めし、新酒のままお届けします。黒麹ならではのキレの良い後口と新酒らしい荒々しい酒質は、この時期にしか味わえない逸品。

創業明治弐年、
鹿児島最古の焼酎蔵

製造元:白金酒造株式会社

〒899-5651
鹿児島県姶良市脇元1933
TEL:0995-65-2103

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